『滝』清記です。
- 毬
2025/07/26 (Sat) 11:56:05
お待たせいたしました。
「滝」清記です。
蝉時雨が見事な合掌を聞かせてくれています。
酷暑の夏本番ですね!
1週間ほど次男と8歳の孫娘が帰省しており
連日近くの市営プールに出かけておりました。
私は送迎と孫娘の着替えの付き添いでプールへ。
もう暑さを通り越して、気絶しそうでした(笑)
やっと今日、つくば市へ戻ってホッとしています。
夏空を見上げつつ、何という空の青さだろうと見入っております。
さて今月は12名の方々のご参加を頂きました。
ありがとうございました。
兼題の瀧で涼しさを頂きたいと思います♪
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選句締切 8月2日土曜日
◎特選〇並選・入選 で何句でも選句OK!
各自掲示板に書き込んで下さいね♪
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皆様の選句選評がそろい次第、ぽけっとさんが披講致します。
なお間違い等ありましたら、毬までご連絡下さい。
では、清記です。
兼題『滝』 出題者 あきらさん♪
兼題
01前より声「滝見茶屋まであと少し」
02珈琲のおかはり滝のレストラン
03ユーラシアよりの雨を束ねて瀑布かな
04瀧音の聞こえて心走り出す
05水枯れの滝を参りし人のあり
06滝真白こんなところにまで飛沫
07恋文はみな横書きに女滝
08滝激し傍らの夫何か言ふ
09途切れなし大地を叩く滝の音
10大滝へ続く白装束の列
11滝道の郵便局にハガキ買ふ
12正座して眺むる寺の造り滝
13億年を輪廻のごとき瀑布かな
14弐の滝の樋をあふるる水飛沫
15鎖握る掌熱き滝しぶき
16車椅子ぐいと押し出す滝の道
17木洩れ日と滝の飛沫の中に立つ
18並びたる列は滝行くエレベータ
19滝落ちてこの世とかの世結びけり
20後悔も戸惑いもなき男滝かな
21駒滝の音を背に聞き四聖人
22百態の滝を落として大岩壁
23エレベータ滝の霊気を運びをり
24夜は星を宿して霧らふ滝飛沫
25滝壺に生まるる竜の水の渦
【雑詠】
26反戦の断食僧ら八月来
27カフェメニューめくる窓辺や凌霄花
28野の百合へ触るれば蕊に飛びつかれ
29殊更に日焼け気にしてアームカバー
30噴水の刻の果てたる星座かな
31口笛を吹けば寂しき合歓の花
32仰向けに寝ればひとひら夏落葉
33向日葵や潮風届くカフェテラス
34海風を入れて昼寝のひと家族
35熊蝉の飛ぶやあの日の手榴弾
36日盛を並ぶ「女の落語会」
37曝書せる詩集もともと姉の物
38父のゐて母もゐた日よ夕端居
39オクラ茹で少し固めの星を食む
40仕上げ作業始める前の棒アイス
41打水や路地は昭和の時刻む
42入梅の家それぞれにある匂ひ
43水出しの珈琲の香や夜の秋
44揺るる水までも和蘭獅子頭
45舟虫の夕日まみれの匂ひかな
46片白のひつそり垂るる花穂かな
47忙しいが口癖の人目高飼う
48仁丹の銀粒こぼれ金魚玉
49テント出て満天を隙間なく星
50裸子の全身で泣く力かな
51匂ひ嗅ぐ犬のごとくに蟻走る
52行く夏や夕陽の色のインドカレー
53かな文字の線の涼しき恋の歌
54酢昆布くわえる突堤遠花火
55最終章書き終へ梅雨の明けにけり
56あと幾日と知らず百日紅も人も
57音読の時折つかへ蝉時雨
58滂沱の汗溜まる眼鏡の凹レンズ
59コンビニの中へ駆け来る水着の子
60抱き上げて吾子峰雲の高さまで
7月兼題『滝』 - 毬
2025/07/07 (Mon) 09:25:36
あきらさん、兼題出題をありがとうございました。
例句も書いて頂き、感謝です。
本当に暑い日が続いています。
例年より夏が一カ月くらい長くなりそうですね。
瀧の水しぶきを浴びたら気持ち良いだろうなぁ~
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7月兼題『滝』 出題者 あきらさん♪
傍題 瀑布 滝壺 滝道 男滝 女滝 夫婦滝 滝殿
瀧見茶屋
投句締切 7月25日土曜日
兼題1句以上+雑詠で合計5句投句
投句メルアド maron550401@yahoo.co.jp 毬宛
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皆様のご投句をお待ちしています♪
兼題です。 - あきら
2025/07/06 (Sun) 21:19:29
皆様、こんばんは。
暑い暑い日が続いています。
少々夏バテ気味の私ですが、みなさまお元気でお過ごしでしょうか?
次回の兼題は「滝」でお願いいたします。涼を感じますね。
傍題はたくさんあるようです。瀑布、滝しぶき、瀧見茶屋などなど・・・。
例題
・滝落ちて群青世界とどろけり 水原秋櫻子
・滝落としたり落としたり落としたり 清崎敏郎
・滝壷を流れ出て水無傷なり 津田清子
披講しました♬ - ぽけっと
2025/07/04 (Fri) 08:48:49
例年よりも早い梅雨明け、酷暑の長い日々が始まりました。
松山は朝曇り、今日も暑くなりそうです。
皆さま、どうぞご自愛ください。
今月もご参加いただきありがとうございました。
難しい兼題を色々な角度から詠まれており、大変勉強になりました。
さて、次回の兼題出題者は、「あきら」さんです。
「あきら」さん、よろしくお願いいたします。
兼題『太宰忌・桜桃忌』 出題者 あいさん♪
03雨音の中の靴音桜桃忌 あきら 4点
○ぽけっと○もね
04解体の跡地の広さ太宰の忌 径 4点
〇ラスカル○ぽけっと
05さくらんぼふふめばすでに桜桃忌 龍吉 2点
○瀬戸薫
06金継ぎの線の躍動太宰の忌 恵子 2点
○もね
07銀匙に残れる水や桜桃忌 ラスカル 10点
◎あい○径○毬◎もね
09根の国に川音響く桜桃忌 龍吉 2点
○径
12己が影啄む鳩や桜桃忌 ぽけっと 7点
◎瀬戸薫○あきら○龍吉
13「ゆつくりと生きよ」てふ夫桜桃忌 唯 3点
◎あきら
15石臼の積まれたるまま太宰の忌 径 3点
◎ラスカル
16壊れやすきビニール傘や太宰の忌 もね 3点
◎龍吉
17階段に疵の数多や桜桃忌 毬 6点
○龍吉○もね〇恵子
19桜桃忌けふなだらかな水のこゑ 龍吉 5点
◎毬○唯
披講しました♬ - ぽけっと
2025/07/04 (Fri) 08:49:42
【雑詠】
20水遊び見守る母の膝に嬰 瀬戸薫 2点
〇毬
23子供らのジャンプでくぐる茅の輪かな 恵子 6点
○径○龍吉○唯
25啜りけり月の卵のやうな枇杷 もね 9点
○あきら○あい◎径〇毬
26真白なれば踏まずおくなり梅雨茸 あい 4点
○ぽけっと○もね
28風鈴の稜線に触れ鳴り始む ぽけっと 6点
◎もね◎恵子
32水底へあめんぼ影をふくらます 径 14点
○あきら○あい○龍吉◎ぽけっと○恵子◎唯
33障子戸の微かなたわみ梅雨に入る 恵子 2点
〇ラスカル
34七色の粒光りたる氷菓かな ラスカル 2点
○瀬戸薫
36ここより他行く所無し熱帯魚 あい 9点
○瀬戸薫○あきら◎ぽけっと○恵子
37古時計鳴るミューズカフェ花氷 毬 2点
〇ラスカル
40霊木の樹齢千年夏の月 瀬戸薫 2点
〇もね
42擬宝珠の葉脈に添ふ雨の粒 恵子 3点
◎毬
43十個づつ小銭積み上げ夜店の灯 ラスカル 4点
○径〇もね
44夭折の男三代朴の花 もね 2点
〇唯
46往診医の横をすり抜け夏燕 毬 2点
○あきら
50朝曇白湯と数多の薬かな あきら 4点
〇ラスカル○毬
51紫陽花の昨日と違ふ今朝の青 恵子 9点
◎瀬戸薫○あい○径〇唯
53市道たる三津の渡しや日焼けの子 あい 2点
○恵子
55平家里は母の故郷てんとむし 唯 2点
○あい
01くれなゐに黒傘混じる桜桃忌
02日時計をじつと見つめて桜桃忌
08味の素供ふる墓前桜桃忌
10塗料臭き抽斗の中桜桃忌
11太宰忌や限界集落まで五分
14上水に緑の沿へる桜桃忌
18桜桃忌人待つカフェの窓の雨
21読書まづ眼鏡を探す薄暑かな
22土ほこりふはと匂ひて梅雨に入る
24コンビニの隣に花屋巴里祭
27大いなる浴衣姿や力士髷
29表向きは夫唱婦随の梅仕事
30梅の実の落ちて踏まれて潰されて
31病名を告げられし日や薔薇真白
35メロスのごと急ぐ家路や合歓の花
38子つばめの小さくくはへ赤き物
39住みにくき世にゐて蟇の威厳かな
41梅雨晴間図書館までの三千歩
45うずたかき産廃土砂やほととぎす
47踊り場に父の影あり大西日
48「国宝」の重き代償梅の雨
49聳(そそ)り立つ青鷺の眼は検事の眼
52箱庭の海に波音無かりけり
54鳥声は右の耳より梅雨晴間
選句です - 唯
2025/07/03 (Thu) 10:12:42
毬さん、ぽけっとさん
いつもありがとうございます。
選句させていただきます。
〇19桜桃忌けふなだらかな水のこゑ
太宰入水の川も今日はなだらかに流れている。
しみじみと胸に沁みます。
〇23子供らのジャンプでくぐる茅の輪かな
子ども達には夏越の祭は嬉しい行事で、茅の輪をぴょうと飛び跳ねてくぐります。情景が浮びます。
◎32水底へあめんぼ影をふくらます
あめんぼが影をふくらませる…この措辞に参りました。
〇44夭折の男三代朴の花
代々、男性が早死にしてしまう…そういう家系を耳にしたことがあります。朴の花との取り合わせも妙に納得しました。
〇51紫陽花の昨日と違ふ今朝の青
紫陽花ならではの句。昨日と今朝の青が微妙に違うのにも納得です。
選句です - 恵子
2025/07/02 (Wed) 23:59:54
毬さん、ぽけっとさん、いつもお世話になりありがとうございます。
◯17階段に疵の数多や桜桃忌
太宰が亡くなってからの歳月と人気を階段の疵がものがたっています。
◎28風鈴の稜線に触れ鳴り始む
座敷に座っていると、風鈴の短冊が稜線に触れて鳴る。
奥行きのある景がゆるやかな風を感じさせます。
◯32水底へあめんぼ影をふくらます
すいっと動くときに影が膨らむ。細かな観察眼に驚かされました。
◯36ここより他行く所無し熱帯魚
浄化槽、ライトもついた熱帯魚のきれいな水槽。幸福と少しの悲哀の同居。
◯53市道たる三津の渡しや日焼けの子
渡しが市道とは!強い日差しを浴びながら乗ってみたいです。
選句です。 - もね
2025/07/02 (Wed) 17:19:58
毬さん、ぽけっとさん、いつもお世話になります(^^)
○03雨音の中の靴音桜桃忌
何か事件か!どこか不穏な感じが,
雨中の靴音から聞こえてきます。太宰でなく桜桃忌がいいですね。
〇06金継ぎの線の躍動太宰の忌
金継ぎの線が躍動していること。まさに太宰治の生涯をうまく表現しています。
◎07銀匙に残れる水や桜桃忌
銀匙の水に焦点を当てる繊細な感覚と桜桃忌の季語がうまく響きあっています。詩情あふれる句に感服しました!
○17階段に疵の数多や桜桃忌
階段の疵の多さから忌日を連想させる巧みさ、見事です。
〇26真白なれば踏まずおくなり梅雨茸
作者のやさしさが、梅雨茸であっても真白さならば踏めないのですね。
◎28風鈴の稜線に触れ鳴り始む
長閑な実家かなあ。稜線に触れたとき風鈴が鳴り始める、遠近法を組み合わせて、瞬間を詠む観察眼の鋭い一句です。
風鈴の音を聞いて里帰りした感慨に耽ったのかも。
○40霊木の樹齢千年夏の月
樹齢千年とは!いったい何の木?お会いしたい霊木ですね。涼しげな月が神秘的かつ荘厳です。
○43十個づつ小銭積み上げ夜店の灯
何気ない夜店の景ですが。小銭を十個づつ積み上げることにリアルな現場と夜店の温かさを醸し出しています。
選句です。 - 毬
2025/07/02 (Wed) 13:48:46
〇07銀匙に残れる水や桜桃忌
銀の匙にわずかに残った水の透明な美しさ。
太宰の美意識を感じる気がします。
◎19桜桃忌けふなだらかな水のこゑ
太宰の命を奪った水ですが、今日は水が
なだらかな面持ちの声である。
桜桃忌の兼題には水が似合う気がします。
〇20水遊び見守る母の膝に嬰
何だか懐かしい光景ですね。
昔は子だくさんで、こういう光景が至る所に
見かけました。膝に嬰 が良いですね♪
〇25啜りけり月の卵のやうな枇杷
月の卵のような枇杷!見事な大粒の枇杷でしょうね
枇杷のおいしさを堪能させてくれるような句ですね
◎42擬宝珠の葉脈に添ふ雨の粒
ギボウシの花の葉脈にたまる雨の粒ですね。
観察が細かいなぁ。
可憐なギボウシの花も見えて美しい。
〇50朝曇白湯と数多の薬かな
毎朝飲むたくさんの薬。
病に立ち向かうための薬だから致し方ないけど
量が多いなぁ~という声が聞こえてきそうです。
選句です♪ - ぽけっと
2025/07/02 (Wed) 10:01:48
〇03雨音の中の靴音桜桃忌
どこかおどろおどろしさも。季語と響き合います。
〇04解体の跡地の広さ太宰の忌
思いがけない広さに何か深い意味も感じられます。
〇26真白なれば踏まずおくなり梅雨茸
梅雨茸とはいえ真っ白は美しい。だけど・・怖いのです。
◎32水底へあめんぼ影をふくらます
観察の行き届いた句。確かに影が大きく見えます。ふくらますが良いですね。
◎36ここより他行く所無し熱帯魚
水槽の熱帯魚に自分を重ねておられるのか。
嘆きとは反対に、涼し気に日常を楽しんでおられるのかも。
選句です。 - 龍吉
2025/07/01 (Tue) 23:18:22
毱さん、ぽけっとさん、いつもお世話いただきありがとうございます。
◉16壊れやすきビニール傘や太宰の忌
読み方によっては「壊れ易き人の心や」とも読めるところがいいですね。
○12己が影啄む鳩や桜桃忌
「己が影啄む鳥」のフレーズは俳句でよく出てきますが「桜桃忌」によく合っています。
○17階段に疵の数多や桜桃忌
太宰ファンの多さがわかるようです。
○23子供らのジャンプでくぐる茅の輪かな
子供の元気の良さが溢れています。
○32水底へあめんぼ影をふくらます
「ふくらます」はちょっとオーバーとは思いますがいいところを詠まれています。