
選句です。
- 瀬戸 薫
2025/11/26 (Wed) 15:10:34
ぽけっとさん、いつもお世話になり有難うございます。
選句です。
◎7神無月旅立ちの子を羽田まで
子供の無事を祈りながらも、その成長ぶりを合わせて感じたのです。「神無月」だからこその感慨でしょう。
〇14山彦が返つてこない神無月
大声を出しても返事のない淋しさ。これが「神のいない淋しさ」なのかも。
〇44売家の取り払われて霜の花
家が売れて解体も終わったのです。新たな出発です。「霜の花」が効いています。
◎52バス待つや青空に柚子数へつつ
バスを待つという何気ない時間に、柚子を数えるという心の余裕のあるのがいいですね。
〇54新聞の厚き折込冬に入る
確かに年末商戦や新年の初売りなど、冬場は宣伝用の広告が多くなります。冬に入ったことを実感する出来事なのです。
木の実句会11月 清記です
- ぽけっと
2025/11/26 (Wed) 00:15:39
松山もやっと紅葉が始まりました。
皆さまのところはいかがでしょうか?
明日から黄砂が飛来するそうです・・くれぐれもお気を付けください。
今月は11名のご参加をいただきました。
お忙しい中ありがとうございました。
毬さんが復帰されるまでの間、宜しくお願いいたします。
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選句締切 12月3日(水曜日)
◎特選〇並選・入選 で何句でも選句OKです。
各自掲示板に書き込んで下さい。
皆様の選句選評がそろい次第披講致します。
間違い等ありましたら、「ぽけっと」までご連絡下さい。
木の実句会 清記
兼題「神無月」 出題者 唯さん
1フランス名で呼ばるるケーキ神無月
2「ハチに注意」の看板古ぶ神無月
3つかまりし手摺冷たき神無月
4尾の長き神鶏樹上に神無月
5走り根を頼りに登る神無月
6玄関の靴の散乱神無月
7神無月旅立ちの子を羽田まで
8神無月くたびれている徳俵
9信長塀へ木洩れ日の揺る神無月
10なわとびを出たり入つたり神無月
11足指の爪切り難し神の留守
12鳶の笛届かぬ高さ神無月
13おばしまをすべる雲形神無月
14山彦が返ってこない神無月
15ぐし縫いの雑巾二枚時雨月
16神無月衛星画像のやうな雲
17神無月医者と惚気のランチ会
18讃美歌にふりがなをふる神無月
19湧水を口に含める神無月
20神無月箒置きある登山道
21積もりたる心残りや時雨月
「雑詠」
22揚げパンにシナモンの香や雪催
23猛りたつ犬数珠玉を踏みしだき
24冬銀河忘れることは生きること
25風花は空のささやき一周忌
26短日の空に呼び合ふ鴉かな
27船笛の遠し冬青空深し
28紅葉散る枯山水の波紋まで
29師の声の降るごと日差し降る小春
30初めてのスマホ教室悴めり
31自画像の尖る頬骨寒気満つ
32残すもの多き断捨離帰り花
33砂浜の焚火に犬も加はりぬ
34アトリエはログハウスなり冬菫
35猫じやらし歩道車道の区別なく
36湯冷めしてミステリーの最終章
37十五センチほどの靴跡霜柱
38大縄跳子の掛け声の揃ひけり
39長き尾を垂らす鶏小春風
40水際を行つたり来たり秋茜
41木枯や凝り固まつている胡椒
42朝明けや鶲の声を聞きに出て
43立冬や手に擦りこみし「桃の花」
44売家の取り払われて霜の花
45日の匂ひもろとも猫を抱く小春
46膝抱いてしやがめば冬の高さかな
47新米の光が照らす笑顔かな
48思ひ出が冬夕焼に溶けてゆく
49乾杯のボジョレーヌーヴォー冬銀河
50常連の名前捜せぬ菊花展
51静寂と香り満ちゆく菊花展
52バス待つや青空に柚子数へつつ
53冬空の青しロシアへ向く墓標
54新聞の厚き折込冬に入る
55黄落の水面へ風のゆきわたる
11月兼題『神無月』 - 毬
2025/11/04 (Tue) 15:42:19
唯さん、兼題の出題をありがとうございました。
例題も書いて頂き、感謝です。
短い秋があっという間に過ぎ去り、冬の気配がしています。
神様も出雲にお出かけになられたでしょうか。
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11月兼題『神無月』 出題者 唯さん♪
傍題 神去月 神有月 時雨月 初霜月
投句締切 11月25日火曜日
兼題1句以上+雑詠で合計5句投句
☆私がメールでお送りしましたぽけっとさんのアドレスに
投句をお願い致します
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毬は今月と来月もお休みを頂くようになると思います。
宜しくお願い致しますm(__)m
今月の兼題 - 唯
2025/11/04 (Tue) 09:26:25
11月に入り、肌寒い日が続いていますね。
みなさまお変わりありませんか。
今月の兼題は「神無月」でお願いいたします。
傍題可 時雨月・神有月など
例句
宮柱太しく立ちて神無月 高浜虚子
空狭き都に住むや神無月 夏目漱石
味噌蔵の中あたたかし神無月 橋本榮治
干潟に鳥の足跡あふれ神無月 星野紗一
披講しました♬ - ぽけっと
2025/11/02 (Sun) 09:53:34
どこを歩いても金木犀の香りが漂っています。
何だか秋を纏ったような気分です。
例年に比べると一か月近くも遅いように思いますが、短い秋を楽しみたいと思います。
今月もご参加いただきありがとうございました。
難しい兼題でしたが、径さんの類想感のない句が最高得点でした。
忘れられない句になりそうです。
さて、次回の兼題の出題者は「唯」さんです。
「唯」さん、宜しくお願いいたします。
※お知らせ※
毬さんのご都合により、11月の清記をぽけっとが担当させていただきます。
毬さんの代役を何とか無事にできればと思います。
皆さま、宜しくお願いいたします。
兼題『曼殊沙華』 出題者 瀬戸薫さん♪
01曼珠沙華夢から覚めて夢の中 龍吉 4点
○あきら○恵子
02死人花ゆらり中央分離帯 毬 2点
○ぽけっと
06天近くなる一面の曼殊沙華 あきら 10点
〇径◎ぽけっと○しょう◎唯
11曼殊沙華つま先立ちのバレリーナ 恵子 4点
○あきら〇もね
12あまたなる業火のごとく曼珠沙華 ラスカル 5点
○瀬戸薫◎龍吉
13秘め事もをんなですもの曼珠沙華 唯 4点
○龍吉○あきら
14曼珠沙華煌煌として直立す 龍吉 4点
○あい○毬
17言い訳は聞く耳持たぬ曼珠沙華 もね 2点
○しょう
18役終へし木偶のごと伏す曼殊沙華 径 22点
◎あい○瀬戸薫○ラスカル◎毬◎恵子◎ぽけっと◎もね◎しょう
21曼殊沙華夜も花弁を閉ざさざる しょう 14点
○あい◎ラスカル○毬◎あきら○恵子〇ぽけっと
22寮の門開く月夜の曼珠沙華 もね 2点
○龍吉
23万葉の瀬音のなかの曼珠沙華 龍吉 7点
◎径〇もね〇唯
披講しました♬ - ぽけっと
2025/11/02 (Sun) 09:55:08
【雑詠】
25ミャクミャクとさよならしたる星月夜 毬 2点
○ラスカル
27金釘流と言えど自筆や小鳥来る あい 6点
○瀬戸薫○毬〇唯
28栗飯や家族全員介護職 あきら 4点
〇もね〇唯
29裏庭を森に変えたる虫時雨 しょう 2点
○龍吉
31南千住のコロッケパン屋黄落す もね 2点
〇あきら
32合せ鏡の空と湖小鳥来る 径 3点
◎瀬戸薫
35夭折の画家の表紙絵れもん熟る 唯 2点
○毬
36とろとろに煮る車麩やちちろ鳴く 毬 6点
○ラスカル○恵子〇もね
37珈琲の豆の焙煎小鳥来る 瀬戸薫 2点
○龍吉
38丘陵に並ぶかわらけ真葛原 あい 2点
○しょう
39父と子の会話をつなぐ新酒かな あきら 2点
○径
40青空がくすぐつたくて蓑虫は しょう 8点
◎龍吉◎あきら〇もね
44踏みしだく秋草臨時駐車場 径 2点
○毬
46擂鉢をごりごり釣瓶落しかな ラスカル 2点
○毬
50秋灯し昔誰かと観し映画 あきら 7点
◎瀬戸薫〇ぽけっと○しょう
51きらめきを畳みゆくごと秋の波 ぽけっと 10点
○あい◎径◎もね○しょう
54深秋の醤油の焦げる匂ひかな ラスカル 2点
○もね
55銀漢濃し万里の長城黒々と 毬 4点
〇あきら○しょう
58秋思はや堅焼き煎餅には勝てず あきら 7点
○毬◎しょう〇唯
59花よりも蕾の多き菊人形 ラスカル 7点
○径○恵子◎ぽけっと
60秋うらら呼べば応ふる猫とゐて 唯 5点
◎瀬戸薫○ラスカル
03路地裏の闇よりぬつと曼殊沙華
04すがれしがなお直立の曼珠沙華
05曼珠沙華恋の微熱の真くれなゐ
07まんじゅしゃげ紆余曲折のありさうな
08曼珠沙華蕊は風音奪ひ合ふ
09畦疼き終へたるところ曼珠沙華
10曼殊沙華引き抜き衣装の女形
15放置田となりたる畦を曼殊沙華
16曼珠沙華の赤の勝りて野の静か
19ごんぎつね曼殊沙華咲く丘を行く
20曼珠沙華あふみは今も山の中
24江戸打の組紐キット風の色
26秋海棠ほのかな風に首を振る
30七節虫の逃げるつもりのなかりけり
33物忘れ茗荷の花の白さかな
34珈琲を濃く淹れてゐる秋思かな
41ほのぬくき今年米やはらかく研ぐ
42持ちかえて林檎の傷を手のひらに
43木犀に濡れる無言館の叫び
45山帽子赤き実全て天を指し
47ペン先に溢るる思ひ十三夜
48深き罅ありて柘榴のよく匂ふ
49飲み込みし言葉秋刀魚の小ささよ
52亡きひとのブログを遡る夜長
53かがむれば茗荷の花のあちこちに
56落下して割れて柘榴の笑ひ顔
57夜の窓刃を押し返す花梨の実
選句です - 唯
2025/11/01 (Sat) 16:14:11
毬さん、ぽけっとさん
いつもありがとうございます。
選句させていただきます。
いつも最後で…遅くなって申し訳ありません。
◎06天近くなる一面の曼殊沙華
一面に曼殊沙華が咲き、その中にいると別世界に紛れ込んだような感じに陥ります。まさに天が近くなる感覚ですね。
〇23万葉の瀬音のなかの曼珠沙華
万葉時代からの川の流れ…毎年必ず花を咲かせる曼珠沙華。瀬音だけが聞こえる、美しい情景です。
〇27金釘流と言えど自筆や小鳥来る
まさに、私の短冊です~(笑) 季語で救われますね。
〇28栗飯や家族全員介護職
ご家族全員が介護の仕事につかれているとは、素晴しいです。栗飯との取合せも意外性があって面白い!
〇58秋思はや堅焼き煎餅には勝てず
これも私のことかと…好きだった堅焼き煎餅もナッツ類も歯が立ちません。まさに秋思う…寂しいです~
選句です。 - しょう
2025/10/31 (Fri) 20:18:17
毬さん、ぽけっとさん、
今月もお世話になり、ありがとうございます。
〇06天近くなる一面の曼殊沙華
斜面一面を咲き上っていく曼殊沙華。青空との対比が鮮やかな一句です。
〇17言い訳は聞く耳持たぬ曼珠沙華
曼殊沙華の張りつめたような形や色は、どこか妥協のない一途さを連想させるなあと納得しました。
◎18役終へし木偶のごと伏す曼殊沙華
葉を待たず、茎と花だけ。咲き終えた姿もあらいざらい見せる曼殊沙華ならではの一句です。
38丘陵に並ぶかわらけ真葛原
かわらけと真葛原。蕭条とした深秋の気配がひたひたと迫ってきます。
〇50秋灯し昔誰かと観し映画
リバイバルの映画から、遠い青春のかけらがふと心によみがえる秋夜。
かつてのきらめきが懐かしいのも秋灯しの親しさゆえでしょうか。
〇51きらめきを畳みゆくごと秋の波
秋光の波の連なりが美しいですね。「畳みゆくごと」の楚辞がすてきです。
〇55銀漢濃し万里の長城黒々と
堂々とした大きな景に惹かれます。見たことはないけれど……心に描いてみる楽しさ。
◎58秋思はや堅焼き煎餅には勝てず
なんて楽しい発想!!堅焼きせんべいを齧る音がにぎやかに頭に響いたら、
秋思なんて繊細な感情はどっかへいってしまいますね。
選句です。 - もね
2025/10/31 (Fri) 17:45:50
毬さん、ぽけっとさん、いつもお世話になります(^^)
〇11曼殊沙華つま先立ちのバレリーナ
佇まいはまさに曼殊沙華でしょうね。
バレリーナですから白花曼殊沙華が似合います。
◎18役終へし木偶のごと伏す曼殊沙華
枯れた曼殊沙華を詠う発想の奇抜さ。「木偶のごと伏す」の比喩が秀逸です!
〇23万葉の瀬音のなかの曼珠沙華
万葉の時空を超えて咲く曼殊沙華。激しい恋歌が瀬音から聞こえてきそうだ。
〇28栗飯や家族全員介護職
いますよねぇ、こんな家族。食事の時間帯もバラバラらしい。
栗飯をたくさん炊いて、精を出して働く。感謝感謝です。
〇36とろとろに煮る車麩やちちろ鳴く
とろとろと秋の夜長を煮る車麩。ちちろも鳴きながら料理を待っているようで微笑ましい。
〇40青空がくすぐつたくて蓑虫は
蓑虫をこんなにシンプルかつ愉快に描く。
目覚めの青空が目にくすぐったいのかもしれません。
◎51きらめきを畳みゆくごと秋の波
今はもう秋 誰もいない海♪トワエモアの歌が甦りました!
一人で秋の波の静けさに耽っていたのでしょうか。
「畳ゆくごと」の観察力の鋭さと措辞が、詩情豊かに溢れています。
〇54深秋の醤油の焦げる匂ひかな
深秋の醤油がいいですね!醤油が焦げるって、どんな料理をしていたのでしょう。お焦げもいい匂いかも。
選句です♪ - ぽけっと
2025/10/31 (Fri) 15:04:02
○02死人花ゆらり中央分離帯
死人花から、中央分離帯という言葉にささやかな不気味さを感じてしまいます。
◎06天近くなる一面の曼殊沙華
天近くなるという表現がいいですね。真っ青な空と真っ赤な花だけの景が立ちあがります。
◎18役終へし木偶のごと伏す曼殊沙華
咲き終えて朽ちた曼珠沙華にまでも行き届いた観察眼。木偶とは言い得て妙ですね。
○21曼殊沙華夜も花弁を閉ざさざる
曼珠沙華の形状からもその存在感は夜にまで及びます。
○50秋灯し昔誰かと観し映画
きっと大切な人との思い出の映画、秋深しという季語がそう思わせます。
◎59花よりも蕾の多き菊人形
始まったばかりの菊人形展。満開になればさぞ見ごたえがあるのでしょうが、これはこれでいい風景です。
選句です - 恵子
2025/10/31 (Fri) 00:54:48
毬さん、ぽけっとさん
いつもお世話になりありがとうございます。今月もよろしくお願いいたします
〇01曼珠沙華夢から覚めて夢の中
曼殊沙華が咲く一面はまさしく夢と現実、幻の世界ですね。
◎18役終へし木偶のごと伏す曼殊沙華
花の終わった曼殊沙華を役終えし木偶のごと伏すとは斬新です。
〇36とろとろに煮る車麩やちちろ鳴く
とろとろとちちろのやわらかなリズムが素敵です。
〇21曼殊沙華夜も花弁を閉ざさざる
此岸の夜を照らしているのでしょうか。
〇59花よりも蕾の多き菊人形
昨日、越後一の宮の弥彦神社では菊まつりの準備がはじまっていました。
まさしくこの句のとおり。期日も考慮して菊人形もつくるのですね。