選句です
- 唯
2025/07/03 (Thu) 10:12:42
毬さん、ぽけっとさん
いつもありがとうございます。
選句させていただきます。
〇19桜桃忌けふなだらかな水のこゑ
太宰入水の川も今日はなだらかに流れている。
しみじみと胸に沁みます。
〇23子供らのジャンプでくぐる茅の輪かな
子ども達には夏越の祭は嬉しい行事で、茅の輪をぴょうと飛び跳ねてくぐります。情景が浮びます。
◎32水底へあめんぼ影をふくらます
あめんぼが影をふくらませる…この措辞に参りました。
〇44夭折の男三代朴の花
代々、男性が早死にしてしまう…そういう家系を耳にしたことがあります。朴の花との取り合わせも妙に納得しました。
〇51紫陽花の昨日と違ふ今朝の青
紫陽花ならではの句。昨日と今朝の青が微妙に違うのにも納得です。
選句です
- 恵子
2025/07/02 (Wed) 23:59:54
毬さん、ぽけっとさん、いつもお世話になりありがとうございます。
◯17階段に疵の数多や桜桃忌
太宰が亡くなってからの歳月と人気を階段の疵がものがたっています。
◎28風鈴の稜線に触れ鳴り始む
座敷に座っていると、風鈴の短冊が稜線に触れて鳴る。
奥行きのある景がゆるやかな風を感じさせます。
◯32水底へあめんぼ影をふくらます
すいっと動くときに影が膨らむ。細かな観察眼に驚かされました。
◯36ここより他行く所無し熱帯魚
浄化槽、ライトもついた熱帯魚のきれいな水槽。幸福と少しの悲哀の同居。
◯53市道たる三津の渡しや日焼けの子
渡しが市道とは!強い日差しを浴びながら乗ってみたいです。
選句です。
- もね
2025/07/02 (Wed) 17:19:58
毬さん、ぽけっとさん、いつもお世話になります(^^)
○03雨音の中の靴音桜桃忌
何か事件か!どこか不穏な感じが,
雨中の靴音から聞こえてきます。太宰でなく桜桃忌がいいですね。
〇06金継ぎの線の躍動太宰の忌
金継ぎの線が躍動していること。まさに太宰治の生涯をうまく表現しています。
◎07銀匙に残れる水や桜桃忌
銀匙の水に焦点を当てる繊細な感覚と桜桃忌の季語がうまく響きあっています。詩情あふれる句に感服しました!
○17階段に疵の数多や桜桃忌
階段の疵の多さから忌日を連想させる巧みさ、見事です。
〇26真白なれば踏まずおくなり梅雨茸
作者のやさしさが、梅雨茸であっても真白さならば踏めないのですね。
◎28風鈴の稜線に触れ鳴り始む
長閑な実家かなあ。稜線に触れたとき風鈴が鳴り始める、遠近法を組み合わせて、瞬間を詠む観察眼の鋭い一句です。
風鈴の音を聞いて里帰りした感慨に耽ったのかも。
○40霊木の樹齢千年夏の月
樹齢千年とは!いったい何の木?お会いしたい霊木ですね。涼しげな月が神秘的かつ荘厳です。
○43十個づつ小銭積み上げ夜店の灯
何気ない夜店の景ですが。小銭を十個づつ積み上げることにリアルな現場と夜店の温かさを醸し出しています。
選句です。
- 毬
2025/07/02 (Wed) 13:48:46
〇07銀匙に残れる水や桜桃忌
銀の匙にわずかに残った水の透明な美しさ。
太宰の美意識を感じる気がします。
◎19桜桃忌けふなだらかな水のこゑ
太宰の命を奪った水ですが、今日は水が
なだらかな面持ちの声である。
桜桃忌の兼題には水が似合う気がします。
〇20水遊び見守る母の膝に嬰
何だか懐かしい光景ですね。
昔は子だくさんで、こういう光景が至る所に
見かけました。膝に嬰 が良いですね♪
〇25啜りけり月の卵のやうな枇杷
月の卵のような枇杷!見事な大粒の枇杷でしょうね
枇杷のおいしさを堪能させてくれるような句ですね
◎42擬宝珠の葉脈に添ふ雨の粒
ギボウシの花の葉脈にたまる雨の粒ですね。
観察が細かいなぁ。
可憐なギボウシの花も見えて美しい。
〇50朝曇白湯と数多の薬かな
毎朝飲むたくさんの薬。
病に立ち向かうための薬だから致し方ないけど
量が多いなぁ~という声が聞こえてきそうです。
選句です♪ - ぽけっと
2025/07/02 (Wed) 10:01:48
〇03雨音の中の靴音桜桃忌
どこかおどろおどろしさも。季語と響き合います。
〇04解体の跡地の広さ太宰の忌
思いがけない広さに何か深い意味も感じられます。
〇26真白なれば踏まずおくなり梅雨茸
梅雨茸とはいえ真っ白は美しい。だけど・・怖いのです。
◎32水底へあめんぼ影をふくらます
観察の行き届いた句。確かに影が大きく見えます。ふくらますが良いですね。
◎36ここより他行く所無し熱帯魚
水槽の熱帯魚に自分を重ねておられるのか。
嘆きとは反対に、涼し気に日常を楽しんでおられるのかも。
選句です。 - 龍吉
2025/07/01 (Tue) 23:18:22
毱さん、ぽけっとさん、いつもお世話いただきありがとうございます。
◉16壊れやすきビニール傘や太宰の忌
読み方によっては「壊れ易き人の心や」とも読めるところがいいですね。
○12己が影啄む鳩や桜桃忌
「己が影啄む鳥」のフレーズは俳句でよく出てきますが「桜桃忌」によく合っています。
○17階段に疵の数多や桜桃忌
太宰ファンの多さがわかるようです。
○23子供らのジャンプでくぐる茅の輪かな
子供の元気の良さが溢れています。
○32水底へあめんぼ影をふくらます
「ふくらます」はちょっとオーバーとは思いますがいいところを詠まれています。
選句です♪ - 径
2025/07/01 (Tue) 22:12:01
毬さん、ぽけっとさん
いつもお世話になりありがとうございます。
〇07銀匙に残れる水や桜桃忌
繊細な感性の成せる美しい句。
〇09根の国に川音響く桜桃忌
川辺に立てば、あの世まで響いているのではないかと思われる水音。
桜桃忌の感慨に浸っている雰囲気。
〇23子供らのジャンプでくぐる茅の輪かな
子供には厄落としより遊び道具の魅力。はしゃぐ声が聞こえそう。
◎25啜りけり月の卵のやうな枇杷
この比喩は初めてみました。高貴な果実のように見えてくる。
〇43十個づつ小銭積み上げ夜店の灯
夜店のアナログさが面白い。
〇51紫陽花の昨日と違ふ今朝の青
本当に日々変わります。
今月も参加させていただきありがとうございました。
選句です - あい
2025/07/01 (Tue) 14:35:12
いつもお世話になり、有難うございます。
並選
◯25 啜りけり月の卵のやうな枇杷
美味しそうに熟した枇杷が浮かびます。中七のフレーズで映像がはっきり 結ばれ、比喩が効いています。
◯32 水底へあめんぼ影をふくらます
良くあめんぼや水や光りを見ていないと見落とすことを、さらりと一句に仕上げています。
◯51 紫陽花の昨日と違ふ今朝の青
中七が作者の目の付けどころの細やかな所です。七変化の由来でしょうか。
◯55 平家里は母のふるさとてんとむし
作者の母への思いを小さな天道虫に託した心情が感じられます。季語の平かな表記が良かったです。
特選
7 銀匙に残れる水や桜桃忌
洗ったばかりの銀匙の底に、水が光っているのを見て、淡々と作られたのでしょうか。発想力と詩的感覚のこの一句にとても惹かれました。
選句です。 - あきら
2025/07/01 (Tue) 08:33:39
毬さん、ぽけっとさん、いつもお世話になっております。
選句をしましたので、よろしくお願いいたします。
〇12己が影啄む鳩や桜桃忌
確かに自分の影を啄んでいるように見えます。季語との取り合わせが、絶妙と思いました。
◎13「ゆっくりと生きよ」てふ夫桜桃忌
とても素敵な言葉ですね。先を急ぐことはありません。
〇25啜りけり月の卵のやうな枇杷
月の卵とは面白い形用で、枇杷のみずみずしさも感じました。
〇32水底へあめんぼ影をふくらます
水底に映る影は実際のアメンボより大きく見えたのでしょうか。観察眼と感性に共感しました。
〇36ここより他行く所無し熱帯魚
ちょっと哀れな熱帯魚。自分ももしかしたら、と考えてしまいました。
〇46往診医の横をすり抜け夏燕
少しレトロな映画のワンシーンのようです。夏燕がいいですね。
今月も参加させていただき、ありがとうございました。
夏本番、皆様ご自愛くださいませ。
選句です(^^) - ラスカル
2025/06/30 (Mon) 06:51:06
毬さん、ぽけっとさん、
いつもお世話になり、
どうもありがとうございます(^^)
○04解体の跡地の広さ太宰の忌
確かに! 更地になると、広くなった感じがします。
◎15石臼の積まれたるまま太宰の忌
下の石臼は、さぞかし重たいことでしょう。
○33障子戸の微かなたわみ梅雨に入る
季重なりですが、観察眼の鋭さが伺えます。
○37古時計鳴るミューズカフェ花氷
古時計の「古」と、ミューズカフェの「新」の対比が鮮明です。
○50朝曇白湯と数多の薬かな
「数多の薬」に、実感がこもっています。