選句です
- あい
2025/04/29 (Tue) 13:02:37
毬さん、ぽけっとさん、お世話になります。
並選
19 さららさらら日の斑の動く竹の秋
オノマトペが効いて心地よく、中七が季語を生かしています。
26 五色豆の白の残りて春惜しむ
確かに白は残りますね。季語の感覚と響きあいます。
30 声こなれ来てうぐひすの鳴きどほし
上五の こなれ来て が良く、又 表記がやさしく句を活かしています。
52 茎立や駐在さんの大欠伸
光景が良く見えて、可笑しみのある一句です。
特選
37 鳥の羽根ふはりと受けて土の春
スローモーション感のある視点を季語 土の春 から捉えた一句で、落ちてくる羽根の動きが見えるようです。季語からは土の感触や匂い、温度などがこちらに伝って来て、印象的な句です。
選句です。 - 瀬戸 薫
2025/04/28 (Mon) 11:48:32
毬さん、ぽけっとさん、いつもお世話になり有難うございます。
選句です。
◎17どの節にかぐやは住まふ竹の秋
竹の葉がまるで枯れたかのように黄ばんで来る中、「竹取物語」のかぐや姫が動き出すような、摩訶不思議な雰囲気が魅力でした。
〇28新緑の早瀬を櫂の捌きやう
渓谷の渓流下りでしょうか。船頭の巧みな櫂捌きが目に浮かびます。新緑という季語により、燃え上がる緑や渓流の水しぶき感じさせて頂きました。
〇30声こなれ来てうぐひすの鳴きどほし
辞書によれば、「こなれ」は「熟れ」で「習熟の程度。自在に扱える度合。」とのこと。とすれば、この鶯は鳴くことに習熟しており自在に歌えるのです。ケキョケキョケキョ・・・・と自在に鳴きまくっていたのかも。こんな鶯、確かにいますね。
◎31春の夜の湯船に五体ゆらりゆら
「ゆらりゆら」の簡潔な表現で湯船の中の体の動きを、そして春の夜のリラックス感まで的確に表現していると感じました。
◎42手をたたき笑ふ赤子や夏近し
赤ちゃんの笑顔は天使そのものですね。「夏近し」により、この赤ちゃんを育てている母親の喜びをも感じることが出来ました。
『竹の秋』清記です。 - 毬
2025/04/26 (Sat) 15:29:18
お待たせいたしました。
「竹の秋」清記です。
今日はこの季節らしい気温と青空。
昨日の黄砂で黄色くなった空とは別物です。
やっぱりこの季節は青空が嬉しいですね♪
今月は12名の方々にご参加頂きました。
お忙しい中を、ありがとうございます。
今月の兼題は「竹の秋」
竹の葉は他の草木と違い、春になると枯れたように葉が黄ばんできます。
これが竹の秋。面白い植物ですね。
日本の山には竹林が多く見られます。
竹の秋どのように詠まれたでしょうか。
では選句選評をよろしくお願い致します。
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選句締切 5月3日土曜日
◎特選〇並選・入選 で何句でも選句OK!
各自掲示板に書き込んで下さいね♪
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皆様の選句選評がそろい次第、ぽけっとさんが披講致します。
なお間違い等ありましたら、毬までご連絡下さい。
では、清記です。
兼題『竹の秋』 出題者 ラスカルさん♪
01中腹まで団地の山や竹の秋
02また一人施設に入る竹の秋
03音の無き雨の水輪や竹の秋
04竹の秋さかずき交はす羅漢さま
05和三盆ほろりとけゆく竹の秋
06臓器一つ失くしてけふの竹の秋
07篁の空の青さよ竹の秋
08落柿舎の屋根少し見え竹の秋
09山裾へ農道まつすぐ竹の秋
10竹秋の硯へおろす飛雲墨
11水茎の万葉かなや竹の秋
12木戸開けてある料亭や竹の秋
13道場の畳の真青竹の秋
14新種てふ種買ひ求む竹の秋
15竹の秋忙しき日々を思ひけり
16ふるさとの鉄路錆びゆく竹の秋
17どの節にかぐやは住まふ竹の秋
18竹秋や泥こぼしつつ耕耘機
19さららさらら日の斑の動く竹の秋
20CGによみがへる町竹の秋
21竹の秋竹人形がまた増えて
【雑詠】
22飛び跳ねし鯉春光を跳ね返す
23やはらかき岸辺の空や蘆の角
24桜蘂ふる花の熱放つかに
25公園をぐるり一周黄水仙
26五色豆の白の残りて春惜しむ
27官庁街の裏は城山鴉の子
28新緑の早瀬を櫂の捌きやう
29つやつやと京の老舗の桜餅
30声こなれ来てうぐひすの鳴きどほし
31春の夜の湯船に五体ゆらりゆら
32花冷や文箱にしまふ宝くじ
33はんなりと信号を待つ春日傘
34春暑しへたるずぼんのうすつぺら
35曇天を踏み荒らしたる春の雷
36行く春やレジの付箋に韓国語
37鳥の羽根ふはりと受けて土の春
38長屋門に続く白壁花あしべ
39赤チンを膝に塗られて春の夢
40雨を呼ぶ風や餅麦熟れきって
41犬の目の黒し茅花の風の土手
42手をたたき笑ふ赤子や夏近し
43出迎への駅前駐車風光る
44川面へと枝垂桜の迸る
45車椅子追い越してゆく花吹雪
46放し飼いの鶏のうるさき穂麦立つ
47ゴスペルを歌ふ渡米や筍掘る
48「もしもね」の続きは明日春夕焼
49大空に柳の枝の揺れやまず
50空港のやうな病院はなぐもり
51女身晒すごとき江波山桜かな
52茎立や駐在さんの大欠伸
53煉瓦造りの釜ごうごうと茄子のピザ
54野点傘の骨まつすぐに藤の花
55雲梯の一手一手や若葉風
56深井戸に声こだまする暮の春
57同じ色同じ背丈のチューリップ
58はつなつの空へ跳躍天女めく
59アスファルト舗装の割れ目草萌ゆる
60苗代を正面に置き長屋門
兼題『竹の秋・竹秋』 - 毬
2025/04/06 (Sun) 11:30:25
ラスカルさん、兼題の出題をありがとうございました。
例題も上げて頂き、感謝です。
春半ばになると枯れたように黄ばんでくる竹の葉。
なかなか難しい季語ですよね。
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4月兼題『竹の秋・竹秋』 出題者 ラスカルさん♪
投句締切 4月25日金曜日
兼題1句以上+雑詠で合計5句投句
投句メルアド maron550401@yahoo.co.jp 毬宛
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皆様のご投句をお待ちしています♪
次回の兼題です(^^) - ラスカル
2025/04/06 (Sun) 11:16:40
次回の兼題、何にしようか色々と考えていました。
晩春ということで、「竹の秋」にしたいと思います。
もちろん「竹秋」でもOKです(^^)
例句を挙げておきますね。
虚空めぐる土一塊や竹の秋 飯田蛇笏
雀飼ふ男ありけり竹の秋 原裕
雲中や日は動きつつ竹の秋 斎藤玄
青天へ風のぼりゆく竹の秋 上島顕司
音をあげて倒れゆくなり竹の秋 久保純夫
披講しました♬ - ぽけっと
2025/04/02 (Wed) 10:01:38
冷たい雨がやっと上がった松山です。
ニュースでは桜に積もる雪の映像が流れていました。
温暖な地方ではあまり馴染みのない季語、「桜隠し」を龍吉さんの句と共に思い出しました。
「32荒海やさくら隠しの雪がまた 龍吉」
俳句は色々な情報を広げて楽しませてくれますね。
さて、次回の兼題出題は、「ラスカル」さんです。
「ラスカル」さん、よろしくお願いします。
兼題『花』 出題者 もねさん♪
01文机の脚の曲線花の昼 瀬戸薫 2点
〇しょう
03花満ちて杖百本の納め寺 あい 16点
◎あきら◎毬◎龍吉○ぽけっと〇もね◎唯
07前撮りのベールを飛花の滑りけり 径 2点
〇瀬戸薫
08別れありまた出逢ひあり花筏 龍吉 2点
〇あきら
09聞香の盆回り来る花の雨 しょう 11点
〇恵子○龍吉◎径○ぽけっと〇もね
11連弾の音符飛び交ふ花の昼 毬 2点
〇ラスカル
12オルガンのぱふんぱふんと花朧 ぽけっと 2点
〇恵子
15くれなゐの言葉をまとひ花衣 龍吉 2点
〇ラスカル
18ロケットの聳ゆる街よ花の雲 毬 2点
○径
19花の下一句詠めたるやうな顔 ぽけっと 6点
〇あきら〇径〇しょう
20町屋通り抜けて参道花の道 唯 2点
〇もね
21花冷や机の上の引継書 恵子 16点
◎ラスカル〇あい◎しょう◎ぽけっと◎もね○唯
22千年の都の空の花嵐 龍吉 2点
○毬
24堀巡る女子会一行花明かり 径 2点
○毬
25花曇り薄むらさきの眼鏡買ふ 毬 4点
○龍吉〇ぽけっと
26首を振るペコちゃん人形花の昼 ぽけっと 2点
○毬
披講しました♬ - ぽけっと
2025/04/02 (Wed) 10:02:40
【雑詠】
28前掛けの柄みな同じ茶摘唄 瀬戸薫 4点
〇ラスカル○毬
31河川敷埋めて菜の花明かりかな あい 4点
〇瀬戸薫〇あきら
32荒海やさくら隠しの雪がまた 龍吉 6点
○径○しょう○もね
33チューリップとにかく余生笑えれば もね 15点
〇あきら○毬○龍吉◎径◎ぽけっと◎唯
37いくたびも先生を呼ぶ卒園児 ラスカル 4点
〇あい〇ぽけっと
39塩パンの大き空洞鳥ぐもり ぽけっと 4点
〇恵子○もね
40長閑さや掃除ロボット戻る基地 唯 7点
○毬○しょう◎もね
42山頂を二台のユンボ霾れり しょう 6点
〇ラスカル○毬○龍吉
43本堂に響くサックス春彼岸 恵子 2点
〇ラスカル
44喪中なり ヒヤシンスの根伸びきって あい 2点
○もね
47自販機のお釣り旧札山笑ふ 径 3点
◎恵子
49打ち抜きの水湧きやまぬ桜かな しょう 5点
〇瀬戸薫◎あい
50目玉焼の縁のフリルや囀れり ラスカル 10点
〇あきら○毬○しょう〇ぽけっと○もね
52春日きらきら初めての通信簿 毬 4点
〇あい〇径
53こんなもの流れてきたる春の川 ぽけっと 2点
○しょう
57白旗を揚げよ鶯餅あるぞ あきら 2点
〇唯
58しやべるやうに鳴いて遅日の鴉かな しょう 2点
〇瀬戸薫
59オブラート一枚ほどの春愁ひ ラスカル 9点
◎瀬戸薫〇恵子○しょう〇唯
02花曇り枯木のごとき葡萄畑
04玉の緒の心ときめく花吹雪
05花の下遺影写真の候補(一)
06過ぎし日と過ぎ去りし人花万朶
10一瞬に形の変はる花筏
13朝に夕に花の膨らみ確かむる
14下向きな無口な花見友スマホ
16ボブ・ディランのやうな花びら風のなか
17花筏疎水は京へ山潜る
23花巻の花や賢治と翔平と
27しゃぼん玉弾けり動き出す時間
29アトリエに絵具飛び散り鳥の恋
30叫びつつ桜見ているバンジージャンプ
34春風に恥じらふ脛の白さかな
35春愁や幼馴染は天の星
36白蓮の空に忌日のふくらみぬ
38子供らの言葉をつむぐ卒業歌
41早春の空へ広がる蘇鉄の葉
45?の木の中を流るる水朧
46桃の花とうに忘れし生母の香
48ふらここののたりのたりと足揺らす
51受け流す言葉囀り真只中
54つまびきの艶めかしき夜西行忌
55風光るリムジンバスの乗車場
56カルスト台地今光る風ばかり
60春光やをんな三人寄るランチ
選句です - 唯
2025/04/02 (Wed) 08:45:59
毬さん ぽけっとさん
いつもお世話になっております。
選句させていただきます。
◎03花満ちて杖百本の納め寺
使い込んだ杖を納めた納め寺の景色が見えてきます。
花満ちて…桜も願いの叶った参拝者を優しく包んでいるようです。
〇21花冷や机の上の引継書
仕事を退かれる人と引き継ぐ人…双方の気持が季語で充分に伝わります。
◎33チューリップとにかく余生笑えれば
共感です。元気で余生を笑って過ごせる事ほどの幸せはありません。季語が明るくて好きでした。
〇57白旗を揚げよ鶯餅あるぞ
喧嘩中?鶯餅につられて、戦いは終わったのでしょうか。面白いな~
〇59オブラート一枚ほどの春愁ひ
春愁い、をオブラート一枚ほどと例えるなんて、
言われてみるとそうだな…と妙に納得しました。
選句です。 - もね
2025/04/01 (Tue) 16:49:59
毬さん、ぽけっとさん、いつもお世話になります(^^)
○03花満ちて杖百本の納め寺
季語が動かないですね。満願成就の杖か。百本が効いている、花の寺。
○09聞香の盆回り来る花の雨
聞香って素敵な言葉ですね!厳かな景に匂う香り、花の雨が似合います。
〇20町屋通り抜けて参道花の道
古都の街並みを桜の散策でしょうか。明るく長閑な光景が目に浮かびます。
◎21花冷や机の上の引継書
花冷が実感でしょう。引継書って案外懸案事項が多くて。冷え冷えとした机に置かれ、引継ぎたくないような気持になる共感の一句。
〇32荒海やさくら隠しの雪がまた
日本海でしょうか。「さくら隠しの雪」素敵な措辞だなあ。と言っても、あーまた雪かとため息が聞こえてきそうです。
◎長閑さや掃除ロボット戻る基地
何といってもロボットが「基地」に戻る大げささが面白い!
日常からの発見ですね。じっ~と、見ていて見事に基地へ。
いかにも長閑です。
◯39塩パンの大き空洞鳥ぐもり
よくもまあ塩パンの空洞をみつけましたね!空洞に入ってみると空は鳥ぐもりのような気がしてきました。
〇44喪中なりヒヤシンスの根伸びきって
故人は水栽培のヒヤシンスを大事に育てていたのでしょうか。根がだらりと伸びきるところに喪中の虚しさを感じます。
〇50目玉焼の縁のフリルや囀れり
目玉焼きの縁のあのパリッと感をフリルとは!
囀りと響きあって気持ちのいい朝の食卓ですね。
選句です♪ - ぽけっと
2025/04/01 (Tue) 13:36:06
○03花満ちて杖百本の納め寺
納め寺の景が浮かびます。季語も杖百本という数詞もいいですね。
○09聞香の盆回り来る花の雨
心の中で味わう香り。静かな花の雨とよく響き合います。
◎21花冷や机の上の引継書
引継ぎ書を置いていく人、受け取る人の心情が伝わります。季語に語らせた巧みな一句です。
○25花曇り薄むらさきの眼鏡買ふ
薄むらさきと季語が響き合います。素敵な眼鏡ですね。
◎33チューリップとにかく余生笑えれば
同感です!チューリップみたいに大きな口を開けて笑っていきましょう。
「チューリップ喜びだけを持っている 細見綾子」
○37いくたびも先生を呼ぶ卒園児
春の何かを発見したのでしょうか。目に浮かぶようです。
○50目玉焼の縁のフリルや囀れり
縁のフリルが素敵な発見。季語とどこか響き合います。
選句です - しょう
2025/04/01 (Tue) 09:52:55
毬さん、ぽけっとさん、今月もお世話になりありがとうございます。
〇01文机の脚の曲線花の昼
優美な脚の曲線を持つアンティークの机と花の昼。
部屋のしつらえや机上の文具類もそれに似つかわしいものが揃っていそう。
〇19花の下一句詠めたるやうな顔
会心の一句だったのでしょうか、いいお顔をされていたのだと思います。
◎21花冷や机の上の引継書
年度替わりの時期、様々な引継がそれぞれの場所で。
去る立場、始まる立場、花冷がその心持に静かに寄り添っています。
〇32荒海やさくら隠しの雪がまた
「荒梅や」から、日本海側の春の雪を思いました。桜へ雪。
重厚かつ繊細な描写に惹かれます。
〇40長閑さや掃除ロボット戻る基地
ロボットだけに「基地」と大げさに言ってみた可笑しみがいかにも長閑。
〇50目玉焼の縁のフリルや囀れり
フリルまで描く解像度の高さ、目玉焼きがアップで目の前に。
囀りも加わり、健やかな一日が始まります。
〇53こんなもの流れてきたる春の川
大根の葉が流れる句もありましたが、果たして何が流れてきたのか。
とんでもないものも含めいろいろ想像が膨らみます。
〇59オブラート一枚ほどの春愁ひ
オブラート越しの世界は、少し柔らかく見えるでしょうか。
ほろ苦いものから守ってくれているのかもしれません。